中学生の勉強法論

高校受験における努力とは
頭を使わなくても、どんどん頭が良くなっていく中学生というのは存在しません。勉強のできる生徒はとても頭を使っています。つまり、努力をしているのです。しかし、本人は自分が努力をしているとは思っていないことが多いようです。逆に、勉強のできない中学生は頭を使っていません。厳しい言い方ですが、これは努力をしていないということです。単純な話しですが、これは勉強時間の問題というよりは勉強の質、集中力の問題です。

学力差は勉強時間の差によって生じるものではありません。まったく同じ授業を受けて、まったく同じ中学生の問題集を使っても、生徒一人一人の学力差はたいへん大きくなります。 授業中に頭を使わない生徒に、いくら家庭学習で良質の問題集を買い与えても、成績がたいして伸びることはありません。 また、勉強をやらなくてもできる生徒などいません。成績の良い生徒はそれ相応の努力をしているだけです。

【高校受験】苦手科目に対する考え方
授業が分からないという中学生は、最低限やるべき「基礎レベル」の詰め込みを怠っています。 学習の初期の段階では、とくに根気が必要です。慣れない学習内容を頭に詰め込んでいくことは、とてもつまらないことです。 しかし、この詰め込み学習によって学習内容が習熟してくるにつれて、その科目が理解できるようなるので楽しくなってきます。 この段階にたどり着くまではガマンして覚えるべきことを覚えていくしかありません。これには楽な近道は存在しません。

基礎学力がないから、分からないことだらけで勉強が楽しくないのです。 基礎学力がないから、授業では分からないことだらけになります。それはあなたが怠けていたせいです。 「つめこみ」という苦労から逃げていたツケがまわってきました。 「分からないから勉強しない」の悪循環から抜け出せるまで、苦手科目と我慢して向き合って勉強し続ないといけません。 これは楽な道ではありませんが、怠けていた分のツケは自分で払わないことにはどうしようもありません。 自分がその科目を苦手に感じはじめた学年まで戻って急いで基礎の「つめこみ」を苦労してやります。 ここで耐えて、つらい基礎学習を続けていくと、数ヵ月後には「できた!!」という達成感の喜びが味わえます。 この喜びのおかげで勉強のつらさが減っていくのです。

・勉強に気分を持ち込まない
科目に対する好き嫌いを勉強に持ち込んでいてはいけません。 数学が嫌い。英語が難しくて嫌い。社会は先生が嫌いだから好きになれない。この負の感情が学習の態度にでています。 厳しいと思われるかもしれませんが、そんな感情に対して本人もその指導者も無視してしまうことが必要です。 甘えた感情に振りまわされていたらいつまで経っても勉強をはじめなくなります。

苦手で嫌いな科目でも正攻法で学習し、耐えて勉強していけばいつかはその結果が出る時が必ずきます。 もちろん個々によって結果がでるまでの時間は違ってきます。 3ヶ月で良い結果が現れる生徒もいれば、1年もかかる生徒がいます。 結果がでることで中学生本人にうっすら自信も芽生えるのです。 その時はじめて苦手、嫌いという感情がなくなります。そこまでは耐えて勉強するしかありません。

【高校受験】ケアレスミスについて
単純なミスを防ぐ楽な方法は存在しません。本人がミスに対して深い反省と自覚を持って接し、 ミスを頻繁に引き起こすパターンを把握することが重要です。ミスは他人の指摘で簡単に直せるような問題ではありません。 いくら先生が「ここは君がミスしやすい箇所だから気をつけてね」と指摘しても本人がそのミスに対して軽い気持ちでしか受け止められないようでは、同じミスをいつまでたっても繰り返します。 ミスをよくする人は自分がどんなミスをしがちであるか、そのパターンをまったく把握できていません。 把握しようとする努力を怠っているからミスを平気で乱発します。要するに中学生自身のなかにどれだけ「ミスに対する強い問題意識を持っているか」がカギとなります。

英語のミスについて。英語の疑問文で?マークを文尾につけるのは当たり前です。 これができていない中学生の作業は、問題を解くときに、次の問題に移るまでの間隔が早すぎる傾向にあります。 こんな基本的なミスを中学3年になっても繰り返す子が多く、自分のケアレスミスをよく反省することもありません。そのままケアレスの状態で放置しています。 それが良くないのです。問題を解く上で大事なのは次の問題に移る前に一呼吸おくことです。 数秒でよいのでいま書いた英文に注意を傾けてください。「何か間違いはないか」の確認作業を自然に出来るようになるのが目的です。

ミスを一つ一つ教師から指摘されて直るものではありません。ミスは「自分で直す」という気持ちが必要です。 ミスは「間違い」であると、はっきり認識してください。 「ミスを分かっていてやってしまった」と考える中学生のそれは明らかに分かっていません。 自分の中でミスという言葉を使わず、もっと印象付ける働きのある「間違い」という言葉を使うようにしましょう。



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