高校入試問題集の勉強法


高校入試・問題集・参考書の使い方
問題集中心で勉強する
高校受験勉強では本番に近い形式の問題ほど効果的です。よって過去問(1)が最重要です。次に市販の問題集(2)がその次に重要となります。そして、参考書(3)は補助的に使います。ここでは市販の問題集(2)での勉強法について詳しく説明します。

参考書よりも問題集を重視するのは、参考書中心の学習では、重点を置くべきところが曖昧となるからです。参考書で学んだことが、実際の問題形式の答案で活用できるかどうかは難しい。試験に出る問題を解けるようにするのが目的な以上、参考書は補助的に、問題集を中心に勉強するのが効果的なのです。知識は実際の高校入試で使える実践的な形で記憶しないと本番では使いものになりません。常に学習したものが本番の試験でどのように必要とされるのかを意識しながら勉強しましょう。本番に近い形式のものを優先的に学習します。 別の言い方をすれば、参考書を読むだけの勉強ばかりをやってはいけないということです。

市販の問題集での勉強は、自分に適したレベルの勉強を自分のペースで勉強できるのがメリットです。

時間を厳守する
30分間勉強するとします。その間に問題集を何ページから何ページまでやるかはその日の計画で決めておきます。30分なら30分で終わるぐらいの量をだいたいに設定します。そして勉強して30分経ったら、途中でも本番の試験のようにキッチリそこで勉強をやめます。予定のページ数できなくても構わずに勉強をピタリと中断するのです。 時間の締め切りをオーバーしてまで勉強しても、能率が落ちる一方です。時間に正確に勉強することで常に高い集中力を維持します。また、厳密な期限を決めることで、最後までやらないといけないという緊張感が残ります。「あと少しで予定の勉強量できたのに」と悔しがることも、次の学習のモチベーションに繋がります。

時間内に終わっても学習をピタリと中断します。早く終えたからといって、根性を出して予定以上のことをやる必要はありません。学習が持続しなくなりやすいからです。余った時間はご褒美として休むか、次の計画を進めます。勉強内容によって、この方法を採用するかどうかは決めてください。勉強内容と合わない場合もあります。

学習後に想起訓練する時間をもつ
1時間勉強したら、その直後に1時間の間に何を勉強していたかを思い出す復習の時間をを5分ほど確保します。思い出す訓練は記憶力強化に繋がるからです。勉強直後の復習は学習効率を上げる有効な手段です。

消しゴムは使わない
答え合わせをするときなど、間違った部分を消しゴムで消してはいけません。間違った部分はシャーペンで横線を引くだけで済ましてください。これで消しゴムを使う時間が短縮できます。また、間違えたときの記録を残すことで、自分が間違えたときの記憶を印象づける効果があります。

次の問題集に移る基準
次の問題集に移る基準として最低その問題集を8割習得したぐらいが良いでしょう。基本的に問題集の問題は3回以上やらないと習得できません。1,2回だけなら短期間は覚えていますが、最低3回はやらないと「記憶の固定化」が進まないからです。学習内容によって必要回数は大きく異なるので3回以上というのはあくまで目安です。正しくは習得するまでに十分な回数を反復してください。

問題集を完全に習得するために
問題集の内容を習得する為には「できない問題」を「できる問題」にしていくことが重要です。 その為にはくり返し問題を解かないといけないため、問題集に直接答えを書き込んでいくと、 2回目、3回目の解き直しができなくなっています。 問題集を解くときは必ず別にノートを用意してはじめからノートに書き込んでいきましょう。
復習効率を上げるために、やり終えた問題の横に印と日付をつけます。(日付まで入れるのはあなたの好みです)

・○印はちゃんと解けた問題につけます。

・△印は計算ミスなどで間違えた問題につけます。ケアレスミスは直すのが難しいという認識を持ちます。癖は直りにくいです。ミスにもパターンがあります。どういうミスを自分が起こしやすいのか把握します。時には、解説部分にどういったミスしたのか書き込んでおきます。

・×印は間違った問題につけます。選択肢を選ぶ問題で偶然正解しただけの場合も×印をつけます。×印の問題は翌日に解きなおしましょう。
2回目も間違えたら、×の横にさらに×を付けます。×が複数ついた問題は後で見返した時、苦手な問題だと分かりやすくなります。

・?印は問題の意味や解説が理解できなかった問題につけます。その疑問点を自力で調べても解決できないと感じたら、さっさと次の問題に進みます。しばらく時間を置いたあとに?印の問題に再チャレンジしてみます。意外と理解できるようになっている場合が多いです。 自力で解決できなかったら、友人や先生に質問して解決します。

・◎印は何度も解き直すことによって「条件反射」で解けるレベルになった問題につけます。完全にマスターした問題です。

あらかじめ問題集ごとにいくつ○がつくまでやるかを決めておきます。数学の問題集なら○が2〜3個が目安。英単語だったら○が3〜6個が目安です。 また、ひと目で解ける簡単な問題や、志望校の問題に絶対でないような問題(関係ない問題、簡単すぎる、難しすぎる)は解かずに「ページ全体に大きな斜線」を引いて飛ばします。すべての問題に◎がついたらその問題集は習得率100%です。

同じ科目では、次の問題集に手を出すのは、現在やっている問題集の問題に一通り○がつくまで我慢してください。
習得率100%の問題集を入試までに何冊作れるかが、受験の鍵です。

いくつもの問題集を薄っぺらい方法でやるよりも、一冊の問題集を完璧にマスターしていく方法のほうが確かな「学力」が身につきます。
同じ問題に関して、2回目は1回目より時間が早く解けます。3回目は2回目やったことで気づかなかったことを発見できます。
4回目には完全に覚えてしまい、5回目には条件反射で解き方が思い浮びます。



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