中学生の定期テストの勉強法

◆中学生の定期テストの勉強法(中間テスト・期末テスト)
定期テストは各学期の成績に大きく影響し、その成績によって内申点が決まります。
しっかりと中間テストの対策を立てて取り組んでください。
定期テスト対策は、中間テスト(5教科)なら7〜10日前からはじめます。
期末テスト(9教科)は10〜14日前からが目安です。

学習計画としては「何時〜何時はこれの勉強をする」と紙に書いて計画を立てていきます。
テスト2日前までに、テスト範囲の学習を終える計画を立ててください。
そして、テスト前日はテスト範囲すべての総復習にあてます。

学習では、それまでに習ったことを総点検して、忘れたところ、理解できないところを復習していきます。
その際、ミスが出やすいところとか、身についていない公式や定理があればしっかり頭に入れて確認をすることです。
間違ったところ、ミスをした問題は全て手を使って解き直してください。

テスト結果が返ってきたら、面倒くさくてもしっかりと復習します。当たり前のことです。
できなかった問題に対して「なぜできなかったのか」と反省し、
そして「どういうやり方でテスト勉強に取り組んでいたらできるようになっていたのか」を考えて次にいかします。

・よくある間違った定期テストの勉強法
テスト前日に徹夜して、丸暗記する「一夜漬け」の方法では、日々の生活のリズムを崩してしまいます。
また、十分な睡眠を取らずに覚えたことは、すぐに忘れてしまいます。
長い目で見て、「一夜漬け」の勉強法では、成績が伸び悩むことになります。

「復習」をテスト勉強に取り入れてください。
一度ザッと問題を解くだけでは、知識の穴が埋まっていません。
問題集のできなかった問題を2度、3度解きなおしたり、思い出せなかった用語を覚えなおしたら、
次の日にちゃんと覚えられているか確認をしてください。
社会の教科書などは出題範囲のページを一度だけでなく2度、3度読んでおきます。

学校で習ったプリントやノート、教科書などをただ目だけで追って表面的な確認だけで済ます中学生がいます。
これは非常に浅いレベルの学習しかしていない証拠です。
こういう勉強法をしている中学生はすぐに改めてください。
テスト前にその範囲の問題を「自分の手で解く」ことが大切です。
そうすることで「何が解けないのか」「分かっていてもなぜミスをするのか」に気づくことができるのです。 
目で見るだけでは身につかないし、テスト本番でいざ解こうとすると忘れていることが多くなります。
(ただし、すべての問題を「解ける」まで学習した中学生のみ、テスト前日の総復習で確認だけで済ますのはOKです)
何度も解いたり復習を重ねることで知識が表面的でなく頭に染み込んで実力となるのです。
表面的なやり方でも定期テストならそれなりに点数は取れてしまいますが、すぐに忘れるので実力にはなりません。

・キレイなノートの落とし穴
「ノートまとめ」をとてもキレイの書く中学生が多いです。特に女の子に多いケースです。
しかし、やっていることはサラサラと「ノートに写している」というだけで書く手が止まることはありません。
頭をまるで使っていません。

5教科のノートまとめは、当然それぞれ違ってきます。
例えば、理科の気体の集め方で「上方置換の図」が頭に浮かぶでしょうか?
図は手書きで書くから覚え切れるわけです。

正しいノートの取り方をしていると、理解が深まることが結構あります。
見えてなかったことが見えてくることがあります。

例えば数学でも、図形問題で文章が長い場合でも、本質は図形の絵にあります。
問題の本質に迫るためには図形を手書きで書くことです。
定規は使わない。フリーハンドですばやく丁寧に書ける訓練が必要です。
そして、問題の条件を抜粋して自分で描いた図に書き込んでいきます。
この作業をすることで、ポイントを掴み、考え、かつ記憶に定着させることができます。
授業で同じポイントを何度も教わるより、自分で書いた図で学んだことは、はるかに深く脳に染み込みます。

「ノートまとめ」というのは自分の頭で考える作業です。
習ってわかったことを、もう一度自分の言葉で整理し直してみたり、
大切な箇所、ポイントをよく考え、文字や図で書き表してみます。これが覚える作業であり、深い暗記に繋がります。
中途半端な知識、浅い理解に対して、自分の頭でもう一度考える機会になります。

「ノートまとめ」は「ノート写し」ではありません。
高校生の段階の勉強でもそうですが、中学生なら特に基礎の習得に費やす必要があります。
それには泥臭い学習の方法が必要です。
要点やまとめは、よく見て、よく考えながら、自分流にアレンジしたものを作っていきます。
きれいなノートと実力は関係ありません。
ノートには考えた形跡が残り、工夫したあとがあり、覚えるために自分の言葉を取り入れたまとめでないと実力はつきません。

・定期テストと実力の関係
テスト範囲の内容を理解するだけならそんなに難しいことではありません。
問題は、その場でわかっても、数ヵ月後にも「また同じ問題が解けて正解できるか」です。
それが実力です。出題範囲の狭い定期テストで80点取れたとしても、その生徒の実力とはいえません。
定期テストでは表面的な浅い学習をしていても、出題範囲をそのまま暗記していれば点数は取れてしまいます。
実力がより正しく反映されるのは、出題範囲の広い「模擬試験」「実力テスト」「入試問題」などです。
特に数学では定期テストで常に60点程度の中学生では、入試では30点程度の実力しかないのが現実です。
定期テスト対策の勉強を「いい加減なやり方」でこなしてきた中学生は、入試になると、さっぱり実力がない、
基本も身についていない、何を今まで学んできたのか、という状態になっています。



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