高校受験の勉強計画

高校入試までの戦略を立てる
できる限り行き届いた高校受験計画を立てます。時間を有効活用する手段として計画を立てる必要があります。計画を立てるメリットは2つあります。1つ目は、計画が遅れることで自分の受験計画にどのような支障が出るか分かるので、今日しっかり勉強を頑張ろうというやる気が出ること。もう一つは、入試日から逆算して今すべき最善の学習内容が分かるので、安心して勉強ができることです。 計画をうまく立てれば「何をどこまでやれば良いのか」という受験勉強の目標がハッキリしてきます。行き当たりばったりではなく、受験計画を立てて学習を進めていきます。

・計画を立てる3段階
志望校を決めて、入試までの勉強計画を立てます。志望校だけを決めても、それだけでは「何をどうすればよいか」は具体的に浮かびません。そこで3タイプの計画を立てることで「今日なにをするか」をハッキリとさせます。 その3つとは、

@最終目標である「志望校」を決める。
A入試まで毎月の長期目標を決める。(入試まで1ヶ月ごとに達成しておくべき目標)
Bこの先1週間の具体的な勉強計画を立てる。

以上の3つです。毎月の長期目標が達成できていくと、志望校に合格できるという仕組みです。 計画を立てる手順は、まず、「@志望校を決定」して、志望校に合格するためには「Aこれから1ヵ月後ごとに自分は何を達成していく必要があるのか」を考えて長期目標にします。そして長期目標を達成するためにはB今週の勉強計画は具体的にどういう勉強計画を立てる必要があるのかを考えていきます。 正しい長期目標の決め方は、「数字を使った目標を立てる」ことです。「英語の問題集を3回やる」「数学の模試の偏差値を5上げる」などです。 反対にダメな長期目標は、「できるだけ頑張る」「一生懸命英語をやる」などの目標の書き方です。これでは何をどう頑張ればよいのか分からなくなります。 また、短期の勉強計画では、無理のない現実的な計画を目指し、計画が遅れたときのために予備日を決めておくこと、勉強計画は時間ではなく量で決めます。

勉強計画のコツとして、5教科の中で、まず「理解科目」を重点的に勉強をやります。理解科目とは、英語、数学、国語(現代文)などです。これらの理解科目はいったん学力がつくと落ちにくいため、難関校志望の中学生はできれば中学3年の10月までに入試レベルまで仕上げておきたいところです。それ以降は「暗記科目」に次第に重心を移していきます。暗記科目とは、理科、社会などです。暗記したモノの記憶を長期間に渡り維持し続けるのは大変です。「理解科目→暗記科目」の順に仕上げていきます。特に難関私立・国立を目指す中学3年生は英語と数学を授業以上のペースで学習を進めないと高校入試に間に合いません。理科、社会は学校のペースに合わせて、英数の実力が志望校レベルに近づいてきたら、国語、理科、社会、に勉強の重心を移していきます。 中学1・2年生は英語と数学の学力を安定させることから取り組んでください。英語と数学は実力をつけることに時間がかかります。

@志望校とA毎月の長期目標を1枚の紙に書いて、それを机に貼ります。そして毎日目標を確認します。 毎日、自分の目標を確認する人と、3ヶ月に一度しか自分の目標を確認しない人を想像してください。2人の目標を達成できる確率は大きく変わってくるはずです。

B具体的な勉強計画は別の紙に書きます。一気に1週間分の勉強計画を立てて、寝る前に明日の勉強計画をその紙で常に確認します。 勉強計画は「時間割」のような感じです。学校以外の自由な時間を自主学習の「時間割」として手作りしていくのです。 例えば、金曜の午後9時〜10時の欄に「英語の問題集を15p〜18p」と書いていきます。


・公立入試を目指す中学生へ
受験界では「過去問に早く目を通す」ことを効率的な勉強法と位置づけていることがあります。 しかし、公立入試を目指す中学生の場合、目の前の問題集を解いていくことが、公立入試の対策から大きく外れてしまうことはありません。 今はしっかりと弱点克服にむけて問題集を解き進めて下さい。過去問をはじめるのは1月からでも遅くありません。

公立トップ校を目指す受験生では、公立入試の本番で9割レベルの得点率が必要とされることがあります。 入試直前期には『高校受験用正答率50%以下の入試問題』を活用し、公立入試の難易度の高い問題に取り組みます。 公立トップ校の入試ではミスをしないことが合格へのカギとなります。


・難関私立を目指す中学生へ
基礎がある程度固まった時点で志望校の過去問を手に入れて、出題傾向などを調べたり、実際の入試問題をザっと見ることで、今後の受験勉強の方向性を定めます。 難関私立志望の中学生も基礎固めまでは、どの志望校でも必要とされる学習内容はほぼ同じですが、基礎固めを終えたあとの学習は出題傾向に沿って行わないと無駄が大きくなるからです。 基礎がある程度固まった段階で過去問に目を通しておいてください。難関私立を志望の場合、遅くても夏休みには過去問を入手し、対策を立てる必要があります。

合格とは志望校の入試問題で『合格最低点』を上回ることです。 難関私立入試でどの教科も満点を取る意気込みで勉強すると失敗します。過去問をよく見れば分かりますが、どの教科にも毎年、難問・奇問が含まれています。 そういう「難問を解けること」と「入試で合格できること」はまったく別の問題です。難問に気をとられて確実に解ける問題を解く時間がなくなっていたら本末転倒です。難関私立の場合、6割〜7割の得点率で合格できる場合がほとんどです。 入試にでる標準問題を確実に解くことで6割確実に得点することを目指すのが合格への鉄則です。

・平均未満の中学生が入試直前に得点率を上げる方法
入試直前になってやっと危機感を持ち、勉強をはじめる中学生がいます。内申27未満の成績の中学生に多く、本当にどうしようもありませんが、そういう子のための短期間の得点アップに特化した方法を紹介します。

公民と理科(特に化学・地学)を集中的にやります。短期間で得点を上げやすい。 公民と理科で使う参考書は『合格へのベストアプローチ』です。最低2回は読みます。 読んだら『正答率50%以上の入試問題』の公民と理科の問題で問題演習をします。 確実に得点できる問題を増やすのが目的なので、正答率50%以下の難しい問題は捨てます。 次に他科目に移ります。やり方は同様です。 『合格へのベストアプローチ』を2回ずつ読み、公立入試の問題を解くテクニックを学びます。 読んだらすぐに『正答率50%以上の入試問題』で問題演習します。




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