高校受験の基礎知識


【高校入試の過去問】Q1.志望校の過去問はどうやって手に入れるのですか?
近くの書店に過去問が置いていない場合は、ネットで手に入れることもできます。志望校の過去問は「声の教育社」と「東京学参」(5月以降順次発行)のサイトから購入が可能です。 基本的には、公立高校が第一志望の中学生は『都道府県別の過去問』を買って、私立・国立が第一志望の中学生は『高校別の過去問』を手に入れます。 出題傾向や出題形式を肌で知り、学習の方向性を定めるためにも高校入試の過去問は早めに買います。そして、「弱点補強」をする十分な時間を確保するためにも『志望校の過去問』はできる限り早めに目を通しておきます。

【高校入試・内申点】Q2.高校入試では内申点はどのように評価されるのですか?
公立高校入試の場合、学力試験の結果だけで合否が決定されるわけではなく、中学校の内申書(調査書)が入試では大きく評価されます。 内申書の評価は、各都道府県別に中学1年〜中学3年までの成績が入試で評価される場合もあれば、中学3年だけの成績が入試で評価される場合もあります。 また、学力テストと内申点の評価の比重も都道府県別・高校別に違うことがあるので注意してください。 私立高校の場合は、内申点は評価の対象にはまったく入らない場合がほとんどです。

【高校受験の塾・家庭教師】Q3.塾や家庭教師は利用した方が良いのでしょうか?
近くに評判の良い塾があるなら通ったほうがいい。良い塾というのは口コミで生徒のほとんどを集めてしまいます。 立派なチラシをまかないと生徒が集められない塾は指導力のない営利目的の強い塾の可能性が高く、 良い塾は自分達の手がまわらなくなるほど生徒を募集しません。評判の良い塾が見つからないなら無理して行く必要はありません。 塾は家での家庭学習のペースの掴めない中学生の学習のペースメイカーの役割として使えます。

塾は、夏期講習にだけでも参加すると役立ちます。長い夏休みの勉強にメリハリがつけられるメリットがあります。

家庭教師を選ぶ条件
家庭教師の指導力について。定期テストに合わせてただ勉強を教えるだけなら誰にでもできます。しかしながら、生徒の間違った勉強のやり方を細かく矯正したり、本当の意味での学力をつける手助けをしてくれる先生は少ない。 薄っぺらい勉強をしていても範囲の狭い定期テストでは付け焼刃でも高得点が取れてしまいます。 家庭教師もこの事実を認識していて、地道に実力をつけてくれる指導をしてくれなければなりません。 例えば数学で、生徒が問題を解こうとして悪戦苦闘しているのを見て、その場で解法をペラペラと教えてしまう親切(?)な指導法は生徒のためにはなりません。生徒に考える努力を負わせなければ実力は絶対につきません。 そういう先生の指導は一見、「よくわかる」が、生徒はいつまで経っても「できる」ようにはなりません。 学生の家庭教師の場合、指導力の高い人の割合は少なく、家庭教師選びは難しいです。

家庭教師の業者について注意すべきこと。家庭教師のトライをはじめとして、高額な契約金や高額な中途解約金、高額なマージンを取る業者が非常に多い。 その他、高額教材を売りつける業者もいます。高額教材のほとんどが大きいバインダー式で、その大きさから高い価値があるように見せかけています。 しかし、その中身は市販の問題集以下の質のものが多く、そもそもバインダー式では学習しにくいです。 家庭教師の業者には悪徳のところが非常に多いのが問題です。 家庭教師を探すならネットに多数存在する「家庭教師の個人契約サイト」から先生を探すのが一番です。 中間マージンも取られず1万円程度の安い値段(or無料)で家庭教師を探せるからです。 業者から派遣されている家庭教師との質の差はありません。 当会の知っている家庭教師の5つの業者では、どの業者の宣伝にもよく含まれる「業者による指導研修」なんてありませんでした。1時間程度で簡単な説明を受けるだけです。 どこも学生の素人を派遣するだけのパイプの役割しかしてないのが現状です。家庭教師の先生が必要となればネットで探します。


Q4.×××(高校入試の用語)とはどういう意味ですか?
・内申書
入学者選抜試験を行うに当たっては、内申書(調査書)の記載内容を点数化して処理し、評価の対象とします。この点数のことを俗に内申点と呼んで、公立入試受験の合否に影響します。 記載される内容は、指導要録や通知表の内容などがあります。 内申書(調査書)は、高校の受験時に必要とします。受験生の各必修教科および選択教科の評価・評定、特別活動の記録、出欠の記録、総合所見などが記載されています。入学者選抜を行う高校は、これらの記載に基づいて受験生の評価を行います。内申書(調査書)に基づく受験生に対する評価は、入学者選抜を行うそれぞれの高校で点数化されて(内申点)処理されます。 担任によって作成され、受験する高校に提出されます。

・過去問
過去問題集は入学試験において過去に出題された問題を集め、解答や解説を加えた問題集です。略称が過去問。 国立高校・私立高校や独自入試を行う公立高校の場合は高校別に、公立高校の場合は都道府県ごとに問題があります。

・偏差値
学力試験の結果を表す学力偏差値は、ある受験者が全体のどのくらいの位置にいるかを示す数値です。学力試験等の平均点を「偏差値50」とし、全受験者の得点に対する指数(標準偏差)をもとにその集団の中の個人の位置を表す。 学力偏差値は、入学試験の成功率の判定などに広く使われています。その学力試験の受験生のレベルにもよりますが、感覚としては、偏差値30は勉強がまったくできまないレベル。偏差値40は勉強の基礎力が全然ないレベル。 偏差値50は基礎がある程度あるレベル。偏差値60は基礎が固まっているレベル。偏差値70は応用力も身についてるレベルです。

・模試
模試は模擬試験の略で、入学試験の事前に受験者の能力を測定するなどの目的で行われる試験のことです。 模試会場で測られた学力を偏差値あるいは得点として算出し、それをもとにして各高校の合格基準を算出しているが、受験生の内申点は考慮されないために、学力が合格基準よりも高くても内申点が低いために不合格となる場合もあります。一般的な模試では、学力が高い受験生は内申点も高く、学力が低い受験生は内申点も低いという前提でデータを出しているため、内申と学力がかなり離れている受験生は、合格可能性の判断にはよりいっそうの注意が必要です。ただし、私立高校が主体の受験案内であれば、学力偏差値のみで合否判定をしていたとしてもある程度正確な判定となります。

【中学生用の模試は基本的に地域別】住んでいる地域の模試名で検索して調べて受けてみましょう
都立プレテスト(東京都:東進スクール) Xもし(近畿地区:大阪進研) 五ツ木の模擬テスト会(近畿地区:五ツ木書房) vもぎ(東京都・千葉県:進学研究会) 都立合格もぎ・都立難関もぎ・私立合格もぎ(東京都:新教育研究協会) w合格もぎ(神奈川県:神奈川新教育研究協会) 北辰テスト(埼玉県:北辰図書) 中部統一模試→新・中統テスト(愛知県:中統教育図書) 新統テスト(愛知県:新統情報センター) 愛知全県模試(愛知県:愛知県高校入試問題研究会) 新教研もぎテスト(福島県) 東大学力増進会アチーブメントテスト(首都圏:東大学力増進会→Z会) ヒロガク習熟度テスト(広島県:広学図書) 兵庫模試(兵庫県:晶学社)

・推薦入学
推薦入学とは、高校が学生を募集する際に、出身中学校からの推薦を受けた学生を選抜して入学させることです。選抜の基準は、学業やスポーツ、など高校が要求する特定分野の成績、内申書(調査書)等で判断されます。 内申書や面接・作文のみで合否判定されるものがほとんどですが、それに学力試験を課すものもあります。 従来は私立学校で多く行われていましたが、近年では公立高校などでも増加しています。

推薦入学のメリットは、通常の入学試験で課せられる試験科目が軽減、もしくは免除されることが多く、通常の入試時期よりも早い段階で合否判定が行われることから受験の負担が軽減されることです。 デメリットとしては、合格したら入学を約束しなければならないので、早期の合格とは引き換えに「チャレンジ校」への受験・合格機会を手放さなければなりません。

・中高一貫校
中高一貫校とは、中学校と高校を統合または併設することで、6年間を一貫した教育方針でを行う学校です。 その多くが、6年間を通して、豊かな人間性と確かな学力を育もうという目的を持っています。

・併願(へいがん)
試験日の異なる2つ以上の高校に出願をすることを言います。

・募集要項
各高校が発行する生徒募集に必要な事項を記載したものです。募集人数、出願期間や試験日、試験科目、合格発表の日、入学手続きなど入試に関する情報が掲載されています。募集要項を手に入れる方法としては、@各高校のサイトで募集要項を調べる。A各高校に直接メールや電話で請求することで入手する。B学校説明会(夏休みから2学期にかけて実施される)で配布されるのをもらう。公立高校に関しては、各都道府県の教育委員会がネット上などで公表している場合もあります。 日本の高校は、志望校のサイトを探すのに便利です。

・ 特待生制度
特待生制度とは、学力試験やその他の成績が優秀な生徒に対して、学費の一部や全額を免除する制度です。成績優秀者の判断は、入試、日常の成績以外にも、学校によってはスポーツ等の特殊技能を評価するところもあります。成績優秀者の学校生活が、経済的な理由で阻害されないようにすることが目的なので、学費の免除という形をとる場合が多く、したがって返済の義務は課されないことがほとんどです。 成績優秀な者に対し、入学金や授業料の減免、免除が行われます。 また、学校としては進学実績や優秀な卒業生輩出による名声の確保の狙いもあります。 詳しいことは、各高校にお問合せください。

Q5.高校はなにを基準にして選ぶと良いですか?
各高校ごとに様々な個性があります。カリキュラムもそれぞれの高校がいろんな工夫をしています。男子校か女子校か共学か、先生や在校生たちがつくり出す学校の雰囲気も自分にあった高校選びの基準になります。 その高校に自分のやりたい部活動はあるのか、高校の勉強以外の活動なども調べておくことが大切です。「どの大学に何人合格しているか」なども自分の目指す進路を考える上で大切なデータです。 各学校で行われる学校説明会は、受験案内だけではわからない学校の本当の姿が見られる絶好の機会です。是非とも複数の学校説明会に参加して、自分に合った高校を探しましょう。入学してから「やっぱり自分には雰囲気が合わなかった」では遅いのです。

通学に1時間かかる偏差値68の高校よりは、通学に10分ですむ偏差値60の高校の方が、結果的に毎日の勉強時間が長く確保できるので、偏差値68の高校のほうが大学受験時に有利とは必ずしもいえません。 勉強はあくまで自分でするものです。高校の授業に依存していてはいけません。偏差値の低い高校ほど受験ムードになるのは遅い時期になりますが、雰囲気に流されない自信があるのなら、どの高校からでも難関大学を目指し合格できる力はつけられると考えてください。



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